名古屋市港区の港まちポットラックビル。ここには近所の人たちの「いらないんだけど、捨てるにはちょっと…」という微妙な立ち位置の物品がたくさん集まってきます。 きっかけは、まちの方の個人的なエピソードを集めるアーカイブプロジェクトの一環としてお話しを伺ううち、「古いものに興味あるならコレ要る？」とか「ウチじゃもう使わないから持ってってくれない？」というご好意から。そんな流れで、なんでもない日用品から、使い方のわからない古道具、はたまたお祭りで使われてきたお獅子まで、さまざまな「いらんもの」を引き受けてきました。 だけど、ひとつ引き受けると「あそこはいらんものを引き取ってくれるらしい」とどんどん集まってきてしまい、あっという間に「どうしましょコレ？」という状況に。 ならば、その品々に気の利いた一言を添えて見立てることで、またどなたかに貰って頂けば良いのではないか。そう考えてみたのです。誰かにとってはいらんものでも、ちょっと視点を変えればそれはもうお店では買うことのできない一点モノのお宝。そんなふうにして「いらんもの」が、誰かの大切な宝物になれば良いと思うのです。 文、写真、デザイン、製本：小島邦康 サイズ：A5　※手製本のため誤差アリ 本文24ページ、フルカラー　デジタルレーザープリント